今朝、奇妙な夢を観た。
いや、奇妙というか、とりとめのない不条理な夢といったところか…。
ジョジョの奇妙な冒険という漫画に登場するキャラクターたちと、熾烈?な戦いを繰り広げるという夢だ。
とりとめのないデタラメな夢をきちんと夢分析・夢診断するとどうなるか、という実験。
目次
夢診断の手法
以下の記事で紹介した書籍などを参考に夢診断を実践した。
夢の内容
ジョジョチーム(自分、ジョセフ、承太郎、仗助、徐倫)。中でも今回はジョセフが強い存在感を放っていた。(歳をとったインディ・ジョーンズのようなナイスミドルの戦士)
ディオチーム(ディオ、その他悪そうな奴四人。吉良とプッチ神父とカーズ様+αあたりだと思う)。ディオとは、金髪の最強の敵キャラ。
はじめ、僕はジョジョチーム達と、悪を叩くという漠然とした目的で郊外を練り歩いていた。
そのうち、承太郎が「あの工場に、悪の臭いがプンプンするぜ」と言い出した。
承太郎は工場に向かっていった。
承太郎と別れた僕たちジョジョチームはしばらく郊外を歩いていった。
いつの間にか徐倫と仗助がいなくなっていた。
残るは、ジョジョチームの中で一番弱そうなジョセフ(三部仕様)と無能力の僕だけだ。
やがてジョセフは、「乗り物を使って探索範囲を広げようじゃあないか」などと言い出した。
そして僕らは市営バスに乗った。
バスに乗って進んでいると、道沿いに背の高い金髪の外国人がいた。
ディオだ!
ディオは悪そうな奴らを四人引き連れていた。
はっきりと判別できなかったが、おそらく歴代のボスキャラ(カーズ様、吉良、プッチ神父、ディアボロ)だ。
なぜか、ディオの周辺には金色の気持ち悪い煙(悪のオーラ?)が立ち上がっていた。
ジョセフは反対側を向いており、ディオに気づいていない。(しっかりしろ!)
バスはディオ一向を通り過ぎた。
その後、ディオは跳躍し、バスに飛びついてきた。
ディオは窓から侵入してきて、僕の真後ろの席に座った。
すると、ディオは話しかけてきた。
「ハロー」
英語だった。イギリス人だからそうなのか。漫画だと日本語なのに。
たいてい、無様な対応をするモブキャラは殺されるから、善良でスマートなキャラを演じることにした。僕は友好的に答えた。「ハロー」
ディオは答えた。
「アーユーファイン?」
中一の英語の授業がはじまった。
「アインファインサンキュー、アンドュー?」
「フン」
と、ディオは鼻で嗤った。(チキショー)
ジョセフは驚いて動けなかった。
ディオはジョセフに気づいていない。
怖かったので、次のバス停で僕は降りた。
その後、ジョセフがどうなったかは知らない。
バスを降りた僕は、スタンド能力が発現した!
空を飛ぶという、地味なスタンドだ。
このとき僕は、旅の荷物を大量に担いでいた。それらの荷物を持ったまま、空を飛んで街を越えて波止場まできた。
波止場の先には、巨大な空母があった。そのとき、なぜかジョセフが脇にいた。
波止場に着地して呆然とする僕に、ジョセフは言った。
「すぐに海へ飛び込んで、空母に行くんじゃ!」
僕は荷物を捨ててそうした。
僕は空母へと泳いでいって、空母の横から登って甲板へと飛び込んだ。
空母には兵士たちがいたのだが、僕は兵士たちの目を盗んで、空母の地下?へ入っていった。
中は密林になっていた。
そのとき、ジョセフが銃を持って追いかけてきて、こう言った。「訓練をはじめる!」
僕も銃を拾って、ジョセフから逃げはじめた。
訓練とはいえ、油断すると本当に殺されてしまう訓練だった。
そこらじゅうから空母の兵士が襲ってくるが、うまく隠れながら、ジョセフから逃げ続ける。
診断対象者(僕)のプロフィール
30代半ば。
夢の詳細
1.自分について
リアルタイムの自分ではあるが、若々しい感じがした。
海に飛び込むまではたくさんの荷物を抱えていた。
それ以降は迷彩服だった。
2.登場人物について
自分、ジョジョチーム、ディオチーム、空母の兵士。
3.時間と場所について
ずっと昼だったため、顕在意識に近い、活動的な領域の話であるような気がする。
4.物や動物について
5.行動について
6.感情について
7.連想について
全体としては、仕事の状況を表しているように思う。
重たい荷物については以下が連想される。
- 自分のこだわり
- 自分の責任
- 助けになると信じて抱えている、自信や知識
ジョセフについては以下が連想される。
- 老賢人であり上司(同時に、成長や気づきを促すセルフのようにも。前半はあまり頼りにならない父性。後半は厳しい父性)
- 今の上司は厳しいが信頼できる
市営バスについては以下が連想される。
- 新しい状況への移動
- ゆっくりとした展望を望む
- 団体行動
- 今までの仕事に退屈し、新しい課題を探す状況
ディオについては以下が連想される。
- 新しい課題やトラブル
- 新しいが大変な仕事
- 本当に難しい問題や案件
- 自分に問題を大きく思い込ませるシャドウ(相手は普通のコミュニケーションを求めているのに、僕は驚いてばかりで普通に対応できないで逃げ出す。ジョセフは問題を相手にもしていない)
- つまり、ディオは本質的な問題ではなく、困難ではあるが過程の問題にすぎない
空母については以下が連想される。
- 海は精神を表す=海へ飛び込むことで一度自分と向き合い、リセットする。太母(グレートマザー)である海に飛び込むことで、生まれ変わる
- ここで「早く行け!」と助言してくれるジョセフは、人生の転機が一瞬のチャンスにかかっていることを表す
- 空母という新しい状況への突入
- 密林は、見通しの悪い不利な状況を表す
- (記号的かも知れないが)森も太母を表し、豊穣と実りのチャンスを象徴するように思う
- 上司(ジョセフ=老賢人)は銃を持って本気の訓練をしてくれる
- 僕も銃を持って、上司と訓練しながら敵兵を相手に突き進む
ディオやジョセフなどは、ジョジョの奇妙な冒険(第三部)において、タロットカードと紐付けられたスタンド(パワフルな霊を操る超能力?)という能力を持っている。そこで、タロットカードとの対応を下記してみる。
- ディオ=作中では世界のカードと紐付いている。世界は自我の確立や社会性を表す。こだわりや自尊心がネガティブに働いていると考えられる
- ジョセフ=作中では隠者のカードと紐付いている。隠者は知性や孤高さを表す。そのときどきにすべきことを規範として示してくれていると考えられる
8.ストーリーについて
- 悪=具体性のない課題を見つけてほっつき歩く
- 本当の問題(ディオ)に直面し、なにもできない
- 一度は空を飛んで逃げるが、海という限界に突き当たる(逃げていても行き止まり)
- 逃げた先に空母(新しいステージ)が見える
- ジョセフに「早く行け」と怒られる
- 僕は荷物(こだわりやプライド)を捨てて海に飛び込む
- 空母(新しいステージ)には敵がたくさん
- 甲板(表舞台の第一線)ではとても戦えないので、地下の密林へ逃げる
- 密林で訓練を積むために、ジョセフが襲ってくる
- そんな密林にも敵がたくさん。僕は銃を持って挑む
夢診断をしてみる
今回の夢の内容は、職場の状況とリンクする感じがする。そのため、「単純な補償の夢」として、現状を教えてくれている気がする。(そのままで大丈夫だから、がんばれー的な)
夢の種類を直接的(客体水準)に解釈すると、「仕事に関する自分の立ち位置を表す夢」と捉えることができる。
また、象徴的(主体水準)に解釈すると、「こだわりを捨てて新しい困難に立ち向かう、自我の変遷を表現する夢」とも捉えることができる。
現実の職場でも僕はこれまで、今回の夢の内容と似たような流れを辿ってきた。
数年前は、仕事に慣れきってしまい新鮮さがなくなってきて、ちょっと飽きていた状況だった。
そこに新しい上司がやってきて、新しい事業を立ち上げた。
僕は当初それに対して、驚きながら消極的に関わっており、逃げ出したいという気持ちが大きかった。
やがて、あるタイミングをきっかけに、その上司と密着した距離感で仕事をするようになった。
非常に大変ではあるが、可能性は無限大な状況。そこで僕は奮闘している。
これが現実の状況なのだが、実にこの夢とリンクしている気がするのだ。
また、前半までの消極的な状況に対して、後半のアグレッシブな転換が実に興味深い。
ジョセフの役割が少しずつ変わっていった気もする。
はじめは頼りにならない感じのする、傍観者的なセルフ(または活性化していない老賢人?)だったのに、ディオ(シャドウ)と直面したあと、急に指導的になってきたのだ。
最終的にジョセフは、命がけで僕を鍛える鬼教官と化す。
僕は敵とジョセフに追われながら、銃を手に立ち向かう状況となった。
我ながら頼もしい感じもするが、しかし、社会に対して敵対的に挑んでいることになるので、この点は気になる。(現代社会では、これくらいの気概でないと生き残れないのも事実だが……)
今は踏ん張るタイミングだと自覚するとともに、どこかで安らぎや精神性を持つことが大事だとも思う。
(そしてこんな記事を書くに至り、自省することでバランスを保つのであった)
まとめ
今回は、誰でもたまに観るような、とりとめのない夢に対して夢分析をしてみた。
やってみると、それなりに自分の現状を客観視でき、おもしろいものだった。
それに、自分が慣れ親しんでいる作品などの世界にかぶさって、現実が象徴された夢が形成されるものなのだと実感もした。
あなたも興味があれば、夢分析に挑んでみてはどうだろう?