文学
メールや手紙などの書き方ひとつで、大きなトラブルに見舞われることがある。 『大きな僕の茶色い首輪をした犬と散歩をした。』こんな文章を書いてしまったことはないだろうか? 油断をするとついつい、上記のような誤解を招く文章を書いてしまうことがある。…
最近本棚の整理をしたところ、以前に買った、文章力上達系の本が色々出てきた。 丸谷才一や三島由紀夫などの文豪が書いた『文章読本』が10冊近く。その他、日本語表現の辞典や、悪文矯正マニュアル的なものまで。 以前は各書籍のノウハウを頭に詰め込もうと…
僕は数年間、書籍の批評を学ぶ講座に通っていた。 そこでプロの批評家から学んだ知識は、僕の読書生活を一変させた。 今回はみなさんに、僕が学んだ技術や考え方を紹介したい。 批評の勉強をするまで、僕に足りていなかったものを軸に整理したので、もし参考…
ドラマがスタートして注目を浴びている「精霊の守り人」の原作小説を再び読んだ。 本作は和製の本格ハイ・ファンタジー小説として知られ、児童文学でありながら大人にも人気がある作品だ。本作「精霊の守り人」から続くシリーズは「守り人シリーズ」として、…
今回は「博士の愛した数式 (小川洋子/新潮文庫)」の感想とあらすじを紹介したい。僕が本作に出会ったのは、四年ほどまえのことだ。その頃にはすでに小川洋子のファンだった。 本作は小川洋子作品の中でもハートフルで穏やかな作品なのだが、それでもやはり…
最近買った本に、感覚表現辞典(中村明著)というものがある。日本の小説や漫画の中で使われている様々な感覚表現を、辞典として集めたものだ。日頃書き物をする方や、文章表現に興味のある方にオススメだ。一見当たり前に思われる描写が思いがけず輝いてい…
「避暑地の猫」は、高校生のときに書店で見つけた。 装丁がかわいらしく、タイトルも上品だったため、「ほんのり、ゆるーく楽しめそうな小説だ」と、裏表紙のあらすじをきちんと読まずに買ってしまった。それもなぜか、吸い寄せられるように、だ。 僕はこれ…
特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE 本棚を漁っていると、かつて多大な影響と感銘を受けた、「デミアン」が見つかった。 ぱらぱらと読んでいくと、かつての葛藤などが思い出され、苦々しくも懐かしい気持ちになった。 この作品はあまりに異質で、精神…